発達障害とは。続き。

私の人生観を大きく変えた、息子の発達障害という診断。


息子には、普通なら簡単に理解して出来るはずなのに、どんなにレクチャーしても出来ない事がたくさんある。


朝起きれないから始まり、忘れ物は毎日だし、テストは0点とってくるし、じっと授業を聞いてられなくて手遊び・落書きのオニだし、怒られそうな事は真顔でありとあらゆる嘘をついて逃げるし、万引きも止む気配もなく、片付けが出来ない、身の回りを清潔に出来ない。物事のつながりがよく解らないから、危険予測が出来ず、しょっちゅう交通事故にあう。というか、引き起こす。


つまり世間様的には"ダメなやつ"なのである。


学校の先生も、発達障害については全く知識も理解もなく、また友達とゲームの貸し借りでトラブルになってるからとか、いじめがあったようで、相手の親御さんがみえてますとか、仕事中でも何でも容赦なく電話が掛かり、何かと学校に迎えに来てくださいという。


こっちは母子家庭だから、いくら子供に問題があっても、仕事に穴をあけるわけにはいかない。使えない、と思われて仕事を失うような事になったら、そりゃもう一大事なのである。


事実、息子が発達障害なので、児童相談所に月イチでカウンセリングに通うので休みを下さい、と会社に相談したところ、露骨に嫌な顔をされ、シフトを削られてしまった(この頃は現場作業員だったので、1日でも日当が減ると辛かった)。


どーすりゃいいの、どー言えば上手くいくんだろう。


苦悩の毎日。


どれもこれも、許すわけにはいかないし、こんなこと許すなんて、ただの甘やかしだし!人に迷惑掛けるのだけはいけない、と目を吊り上げる私に、児童相談所のカウンセラーの先生は、


『理解出来る伝え方にしないと難しいんでしょうね』と言う。


更に、


『成人した後も、お母さんのサポートは必要になると思います。』


とも言われた。


そ、そんなに長丁場になるのか。


もうダメだ。
きちんとしてもらいたい、とか思うのやめよう。


『普通そうじゃないでしょ!』と思ってしまう頭を切り替えて、一旦消化する事に。


これは本当に勇気のいる決断だった。



『普通』じゃないことを認める。



これいかに。


給料が減った上に、息子にはいくらか持たせないと、また万引きするし、それでも更に財布からお金を抜く息子。


やめろおぉぉー!



でも怒ったらダメだ。脳の回路が違うから、怒ったら今度はまた家出して行方不明になった、と思ったら、友達の家の押し入れにかくまわれたりして。んで、そこの家の人にも気付かれずに一週間ぐらい潜伏してたりする。


何なんだ、おめーはよー!


短期記憶障害があるため、少し前の事を忘れてしまうので、中々話をしてもまとまらない。


でも、繰返し話すしかない。


間違ってる事は間違ってるって教えてあげるのが、お母さんの役目だから。みんなが解ってくれなくても、私は味方だから。失敗しても、何とか助けてあげるから。


繰返し、繰返し、何かあるたびにそう言って、それでもずいぶんの間、学校や友達の家や、警察や近所のお店に一緒に謝りに行った。



ここら辺からが、私の本当の転機だった気がする。


色々トラブルの絶えない息子の事を嫌う人達の事を、『ま、そりゃそーだよねー』と、許す事にした。


事件があるごとに衝撃を受けていては身が持たない。


そう、私のストレスは息子に伝染する事に気づいたのです。


と、いうことは、私が心からゆったり構えていれば、息子は安心して、妙な行動は取りにくいのです。


まあ財布は枕の下に入れて寝るけどね。


息子の発達障害の症状は、今もほとんど変わりません。


しかしついに、私も悟りが開けた瞬間が訪れました。



           さらにつづく。